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2005年04月13日

第3話 宿決定(1996年夏)

 行き当たりばったりのモルディブ行き。当然、宿は決まっていない。

 入国カードには泊まる宿を書く欄があるのだが、もちろん空白。入国審査の時にその旨を伝えたら、とりあえず先に宿を決めて来いというお達しであった。
 とりあえず中に入らせてもらって、空港のインフォメーション・カウンターに行った。

 出迎えてくれたのは若いお姉さんだった。

 顔の造作はインド人と同じようなものの、雰囲気がちがう。何が一番ちがうかというと、笑顔があるのだ。

 インド人女性は、あまり笑顔を見せない。かなり無愛想である。
 それは、女性が人前で笑顔を見せるのははしたないという、昔からの考えが根底にあるのだろうと思う。恋人同士の男女でも、手をつないだりするのはタブーである。若い人々はそうでもなくなってきているようだ。
 一方、同性同士がべたべたしてるのはよく見かける。これは同性愛というわけではなく、普通の友人同士で親愛の情をあらわしてるのであるが。これはインドだけではなく、わたしが行ったことのあるアジア全般によく見られる光景だ。それはまた違う話になってしまうのだが……

 その明るいお姉さんは、お金がないからなるべく安く! と主張するわたしたちに対しても、優しく接してくれた。最初に提示されたものは思っていた金額よりずっと高く(なにしろ某ガイド本では一日5000円とあったがそんなものではない)、ショックをうけるわたしたち。今さらインドに戻るわけにもいかず、「もっと安い所ないの〜」なんて泣きつき、少しまけてもらってしまった。

 3日間の滞在だったのだが、インドで30日分のお金が、モルディブでは3日間でなくなってしまったのであった。

written by ユエ : 00:00 | コメント (0)