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2005年02月15日

第五話『しろくろ通り、猫模様』

女王様猫チョロ、こと「しろくろ」と出会う細道の終着点には、比較的大きな通りに続く1本の道路があって、角にコンビニエンスストアがある。ここにはしろくろのご飯を目当てに多くの野良猫が集まってくることが多い。コンビニエンスストアの店長さんが、また、とても人のいいおじさんで、いつもお店の猫缶を野良猫たちにあげているので、その効果たるや絶大だ。

けれど、どんなに野良が増えても、しろくろは女王様のままなので、私たちはこの通りをいつしか「しろくろ通り」と呼ぶようになった。

しろくろ通りには、他に白黒猫が2匹、茶シマ(お腹の部分が真っ白)が1匹住み着くようになっていた。

にえ白黒柄のうちの1匹は、妙に甲高い声で「にえ~」と鳴く。昔懐かしいお豆腐売りのラッパの音に、抑揚も音もそっくりだ。がに股で、歩くときにかくかく横に振れる。この子は、白黒といってもお手々の先っぽ部分と口の周りが申し訳程度に白いだけなので、丸くなって寝ているとまるで黒猫だ。周辺の猫好きさんたちの間では「パンダちゃん」と呼ばれているらしい。最初は一緒になって「パンダちゃん、パンダちゃん」と呼んでいたのだけれど、だんだんつまらなくなってきたので「ダンパ」と呼ぶようになった。そして、今ではその特徴のある鳴き声をそのままに「にえ」と呼んでいる。彼が人間語を理解できたらなんと思うだろう。ふと、そう思ってみた。

もう1匹の白黒は、若干バットマンみたいな模様だけれど、白と黒の割合はまあまあいい。ただ、鼻の真下に黒い模様がちょぼんと入っていて、ちょび髭のおじさんみたいだ。そうなると、名前はもう決まったようなもので、即座に「おっさん」と呼ばれ始めた。その見てくれに反して、鳴き声は高くてとてもかわいい。ちょっぴり臆病なところもあって、いつも後からご飯を食べに来る。

トモダチ茶シマ(+白)は非常にでっぷりとしていて食欲がものすごい。というよりもご飯に対する執着心がものすごい。人のご飯にむりむり割り込んできては喧嘩をしてでも食べつくすといった勢いだ。ちなみに、どうやら「にえ」の友達らしいので「トモダチ」と呼んでいる。

住猫が増えて、しろくろは常に迷惑そうな顔をしていた。誰かが必ずしろくろにちょっかいを出そうとする。そのたびに追い払っては、1人、雰囲気の違うオーラを発してたたずんでいる。やはり彼女は女王様だ。

ちなみに、このしろくろ通りのちょうど反対側の終着地点には、ごくごく普通の茶シマ猫が住み着いている。彼の話題もいつか、書きとめておこうと思っている。

投稿者 らくーん : 2005年02月15日 07:31

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